itoichiのブログ

ノンフィクションとフィクションの間の話です。

10. 従わねばならぬ世界がクソすぎる

もちろん、ティファニーのダイヤモンドバイザヤードは手に入れられていない。

 

 

 

もうお決まりなので、すっと本題に入ろう。

 

 

 

 

 

 

今日、考えておきたいことは、

なぜ、あのクソじじぃに従わねばならぬのか、

なぜ、あのクソじじぃに従わなかったから、

私が辞職する流れに至ったのか、である。

 

 

 

 

私は最初から最後まで間違えていないという自負だけがある。

 

 

ただ、私がそこまでして守った信念は、

私のことを守ることはできなかった、それだけだ。

 

 

 

 

 

 

そこにはいろんな思考の糸が張り巡らされていたように思う。

 

 

 

新卒なんだから、

 

 

 

社会の常識を教えてあげましょう。

電話は先に出るんだよ、そして、僕に回しなさい。

 

 

 

 

 

女なのに、

 

 

 

 

お茶汲みの仕事をしていないのはなぜだい?代わりにやってあげるよ、仕方ないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

女なんだから、

 

 

 

 

 

 

僕の趣味の写真の被写体になっておけばいいんだよ、美しく撮るよ、

 

 

 

いやだって?

 

 

 

そんなことはない、どんな女性だって、写真に撮られたら嬉しいだろう?

恥ずかしがっているだけだろう?

 

 

 

 

 

女なのに院卒だなんて

 

 

 

 

 

 

偉そうな、大したことはないくせに。

僕の子どもたちには、絶対に無駄だった言うよ。

 

 

 

 

 

結婚したんだから、

 

 

 

 

苗字は勝手に変えておいてあげるね。

 

 

 

 

 

 

結婚したんだから、

 

 

 

 

 

旦那さんが稼いでくれるでしょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに、私はいなかった。

 

 

 

 

 

私は意見を持たない存在だった。

「そうですねー、あははー」と言うことを求められるだけの存在だった。

 

 

 

 

私の後輩も同じ目に遭っていた。

 

 

 

 

私だけなら、まだよかった。

 

 

 

後輩に同じことをするのは、おかしいと思った。

 

同じように、大きな声で、自分の理不尽な主張を押し付けていた。

 

 

 

 

限界だった。

 

 

 

 

 

 

「それはおかしい」

 

 

 

 

 

 

 

世界を変えてしまったのだ。

そのじじぃは、徹底的に味方を作り始めた。

 

 

 

私の敗戦だった。

それだけの経験値はなかったのだ。

 

 

ただ、20代後半の女子を追い込むためだけに、何人もの大人の男性を集められて、

何人もの偉い人の名前が連名になった書類を、

一番偉い人に突きつけられる。

 

 

 

 

 

「異動」

 

 

 

 

 

 

よく考えたら、ただの週一の非常勤の存在に、そこまでするか?というのが感想である。

 

 

 

 

ただ、じじぃは、非常勤であったとしても、職員の一人として、常勤と同じくらいの責任を求めていたのだ。

 

 

そんなの真っ平御免だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、私が働く職場をそういう職場ばかりだ。

 

 

尊敬はできないがそこそこ偉い人たちは、往々にして、自分のことしか考えていない。

 

 

周りの人を、自分の欲望を叶えるマシーンみたいに考えている。

 

 

 

 

 

そこそこ偉い他人の、欲望を叶えるマシーンとして、動くことに価値を見出しているなら、うまくいく。

 

 

 

 

でも、全く尊敬できない人の、欲望を叶えるマシーンになるのは、本当に本当に嫌だ。

 

 

 

 

 

私は、正直なところ、自分の仕事をしていればいい、というタイプではある。

 

 

 

1から10まで、手取り足取り、指図されることは、ほんとうに苦手だ。

1から10までやるから、その間はそっとしておいてほしい。

 

 

 

 

 

一方で、他人の状態や、気持ちにはとても敏感である。

 

 

 

 

落ち込んでいる人がいたら、仕事が手につかないくらい、その人のことが心配になってしまう。

 

 

 

 

 

もちろん、じじぃの「そうなんですかー、すごいですねー!」を頂きたい気持ちも、丸見えである。

 

 

 

 

 

 

 

 

うまくやってる友達は言う。

「なんかこう、表面的に付き合えばいいんだよ」

 

 

 

 

 

 

 

それが、

どうもわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

表面的に、って、どうすればいいんだろう?

 

 

 

 

 

 

とりあえず笑うことではないようだ。

 

 

 

 

 

 

実は、まだ答えが見つかっていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

私の中で折り合いをつけようとする。

「あんなひどいところに、わざわざ、いなくてもいいんだよ。他にも、いろいろあるよ」

 

 

 

 

失敗ばかりの私は踏み出すのが怖い。

 

自分だけが、我慢すれば、辞めずに済んだんじゃないか、という考えも脳裏をよぎる。

 

 

 

 

でも、まだ数えられるほどじゃないか。

 

 

 

 

きっと、わかってくれる場所はあるよ。

 

 

いざとなったら、他人にわかってもらうことで必死になることなんかやめてさ、一人でできることをすればいいじゃない。

 

 

 

 

その時間がもったいないよ。

誰かから認めてもらうことを考える、

時間がもったいないよ。

 

 

 

 

 

 

誰かの役に立つことは、たった一人だって、できるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たった一人だって。